火葬場ですれ違った少年

 博多での出来事、泊まったホテルが鍵がオートロックじゃないという致命的に現代向きではない部屋をあてがわれました。深夜23時頃にホテルに帰ってきて(すでに僕は芋焼酎にやられ半酩酊状態。)風呂に入る理性もなくそのままベッドと愛し合いました。何時間寝ただろうか、何か足下でごそごそと物音が聞こえる、そうするとどうだろう「何か」が僕の足下から這い上がってきた!「なっ、なんだよ!」と僕は必死で「何か」を蹴りまくった!それでも「何か」は僕のベッドに入ろうとする、「なんなんだよ!てめー!」と蹴りがクリーンヒットしたとき「何か」が「なんだよ!お父さんのおかえりじゃあ!」と中年のおっさんの声がして僕は明かりを付けてみると・・・・・、やっぱおっさんだった。「どーしたんですか?部屋間違えてません?」「あれ?ここは何号室ですか?」「505号室」「あー、ところで俺の浴衣の帯知らない?」「知らないです・・・。」「じゃあ・・・・。」と僕が使ってない帯を指差し「これ使っていいかい?」「いいから、早く出て行ってくれ。」で時計を見ると午前2時40分。

 お母さん!お父さん生きてたよ!博多にいたよ!なんか酔っぱらった関西人になってたけど、生きてたよ!