人を助けるのに理由は必要ですか?

 いつも遠くばかり見ていた

 近くのものには目もくれず

 壊れた傘をさしながら雨の中を裸足で歩く

 自分の影さえも避けて通っていた

 願いが一つ叶うなら
 
 雨よ止むな

 遠くばかり見ていた自分を罰するために

 近くにある存在を慰めるために

 壊れた傘で影を突き刺す

 「雨なんて降ってないよ。」