礼文

 太陽の光を忘れた気がした

 沈みながら思い出すいつもの夕焼け

 誰もが羽を休める頃

 僕は窓から飛び降りた

 月が半端な形で僕を小馬鹿にする

 今も未だ翼は生えてこない

 僕の中に明らかに足りないもの

 君が全て奪って飛び立った

 あれから心は空き箱だらけ

 沢山の思いが抜け落ちたそのせいで

 僕は飛び立てない

 ただ飛び降りて落ちるだけ

 ただ落ちてこなごなになるだけ

 こなごなになって忘れ去られる

 夕焼けのように

 「翼があっても自由ではないよ・・・・」

 「そうだねでも不自由でも前に歩くことはできるよ・・・・」