向かい風なんて

 今まで普通に眺めてきた景色があるはずなんだ
 君にはもう見えてきているんじゃないか?

 自分が遥か彼方に見えている景色が

 何度も過ちを繰り返しながらその地図を描き

 洗練された感性を研ぎ澄ます

 そして現世の道が激しく険しい切り立った崖が続くとも

 何も怖がることはないんだ

 その地図は君が描いた未来なんだから

 だから近道なんて探さないほうが良い

 自分が進むべき道は自ずと見つかるから

 旅の途中で僕は

 愛しい人と過ごした瞬間の残り香を探している