チェルノブイリに悲しい雨が降る

 目覚めて間もなく 思い出させる水たまり

 窓の隙間から覗く朝 赤く腫れた目蓋 朝露で洗い流す

 いつになく 絶え間なく 鼻をズルズルいわせて泣く

 独りになって思い出す日々 全部忘れて逃げ出したい

 気を失うような悲しさときっといつかはうまくやれると

 切なさと悔しさが時折身を呈して幸福を与える

 だから僕は生きていこう 逃げ出すことはやめにして

 例え目覚めが悲しくても 朝露が涙を流してくれる

 きっといつかはうまくやれる

 きっといつか

 きっといつか